パソコン教室が人気の理由

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あるパソコン教室の一ヵ月のスケジュール表を見ると、各講座は、単元ごとに受講時間がさまざまに振り分けられ、自由に選べるようになっていた。
だからと言って適当な順番で講義を受けても問題ないというものでもない。パソコンの基礎を知らない私は操作の応用編の講義をはじめにうけてしまって、大いに反省したことがある。
翌日の「はじめてのパソコン」は、パソコンの基礎知識からだったが、各パソコンの仕組みと名称とが理解でき、パソコンの取り扱いが簡単に分かった。それ以後は、教室に通って学ぶことがおもしろくなっていた。
教室には、20代30代の若者はもとより、僕と同年齢のおじんやおばんがいる。60代の生徒もいるので、心強かった。
気後れしていた自分が恥ずかしくなった。講座を受ける誰もが、時間のやり繰りをして通っているのだろう。
講義が終わると、スーツといなくなる。帰るのが実に早い。
なかには、明らかに会社命令で通っているグループもいる。部長課長係長と、会社の役職が揃って受講しているのは、ちょっぴりおかしい。
しかし、誰もが真剣に学んでいるパソコン教室だった。注文した店から連絡があって、ついにパソコン一式が手に入った。
ダンボールの箱を開けると、それぞれの機器に、お客様へのお願いという本が、「パーソナコンピュータの梱包を解かれる前に必ずお読みください」と、使用条件が契約書のように細かい文字で書かれた用紙が添付されている。「待てよ」と思った。
が、考えると、ここで呈示されている条件に同意しなければ、パソコンは使えないわけで、いわば契約書である。パソコン機器は、はなから使う目的であるからして、「まあまあ、ご苦労さんですねえ」といった気分になった。
しかし、機器のセッティングは、助っ人のOさんの立ち会いでしたほうが良さそうだと、梱包を閉じた。助っ人のOさんに電話すると忙しいらしい。
「パソコンの接続より、先にしなければならない大切なことがあるんです。Jさんは、電話回線をどうしますか?」
と、聞かれた。
会社命令で教習にきていた人たちは、席までも序列ができていた。「いま使っているファックス専用回線と、共用するつもりなんですが?」
「将来のことを考えるとNTTの電話回線を、デジタルのISDN回線に切り替えると、今よりも、基本料金が少し上がりますが、使い勝手がいいんですよ。
それですと、パソコンに回線を使っても、他に二回線の機器を接続できるんです」
と、明るい声が響く。「ワカリマセーン。すべて、あなたまかせですよ」
と、彼の声に僕もおどけた。

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